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サンプル記事 / 09
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AIおまかせ編集部の制作サンプルです。掲載画像はイメージです。

家では解けるのにテストで点が取れない中学生の塾選び|答案から必要な支援を見極める

家では解けるのにテストで点が取れない中学生の塾選び|答案から必要な支援を見極める

この記事の目次全9章

ワークでは連立方程式を全問正解していたのに、返ってきた答案は大問2から空欄が続いている。本人も「ちゃんとやったのに」と戸惑っている。こうしたときは、勉強時間を増やしたり、すぐに塾を決めたりする前に、家庭学習とテストで何が違ったのかを確かめることが大切です。

努力不足と決めつけず、学習条件と返却答案から必要な支援を見極めましょう。この記事では、家庭でできる確かめ方、答案の見方、個別指導と集団授業の比べ方、体験授業、宿題、費用、入塾後の見直しまでを順に解説します。

家庭学習とテストの条件差を返却答案で確認し、塾に必要な支援を相談する流れ

家庭で解けることとテストで解けることの差は、条件と解く過程を分けて見ると整理しやすくなります。塾に頼む支援の具体例は、次章の表1にまとめています。

家で解けるのに、テストでつまずくのはなぜ?

家庭学習と定期テストでは、同じ単元でも条件が異なります。家庭では答えやノートを見られる、時間をかけられる、解説の直後に類題を解くといった状況があります。一方、テストでは限られた時間で問題を読み、知識や解き方を自分で選ぶ必要があります。

点数だけでは、問題文の読み取り、知識の思い出し方、解法の選択、途中式、時間配分のどこで止まったかは分かりません。学校の成績も、いまは「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点で評価されています(文部科学省・国立教育政策研究所「学習評価の在り方ハンドブック」)。点数だけに頼らず、答案と解く過程を合わせて見ましょう。

先に比べるのは努力ではなく条件

家庭で答えを見られたか、時間制限があったか、学習から時間が空いていたかを確かめます。

家庭でできる3つの確かめ方

目的は原因を決めることではなく、塾に観察してほしい点を見つけることです。

  1. 答えやノートを見ずに解く

    一度取り組んだ問題を選び、資料を閉じて解きます。最初に止まった箇所、途中式、飛ばした問題、どんなヒントがあれば先へ進めたかを記録します。

  2. 時間を決めて解く

    学校ワークの同じ単元でまだ解いていないページなど、同程度の問題に制限時間を設けます(50分のテストで大問が5つなら、1問10分程度)。取り組んだ順番、未着手の問題、書き直した答えなど、見えた事実だけを残します。

  3. 時間を空けて類題を解く

    解説の直後ではなく、日を空けて似た問題に取り組みます。最初の手順を自分で選べたか、どこでヒントが必要になったかを見ます。

答えを見ずに思い出すことや、復習が必要な内容を見極めることは、米国教育省の研究機関IESが教育者向けにまとめた実践ガイド『Organizing Instruction and Study to Improve Student Learning』(2007年)でも勧められています。ただし、1回試しただけで原因や定着は決められません。「最初に止まる箇所を見てほしい」という相談につなげるための材料と考えましょう。

なお、同じ特徴が複数の教科やテストで続く、時間制限があると大きく崩れる、問題文を読むこと自体に時間がかかる、といった場合は、塾だけで抱え込まず、学校の担任やスクールカウンセラーにも様子を伝えておくと、相談できる先が広がります。

返却答案を見れば、塾に相談したいことが分かる?

返却答案の特徴から、塾に相談する支援内容を整理するフロー図

正誤の数だけでなく、どこで止まったかを手がかりにすると、相談したい支援を具体化できます。

答案では、正誤の数より「どこまで進み、どこで最初に止まったか」を見ます。子どもには「どうしてできなかったの」ではなく、「何を求める問題だった?」「最初に何を試した?」「どの行から迷った?」「時間があれば次に何をした?」と尋ねます。

英国の教育研究団体EEF(Education Endowment Foundation)のフィードバックに関する解説も、いまの理解の状況を次の指導につなげることを重視しています。答案の特徴を、塾へ依頼する支援と、数回受講後に見る指標に置き換えましょう。

表1 答案の特徴から塾へ依頼する支援を決める

答案に見える特徴塾へ依頼する観察・支援数回受講後に見る指標
最初の一手が白紙問題文の読み取りと最初の手順を一緒にたどる類題にヒントなしで着手できる
出だしは正しいが途中で誤る途中式を書き、誤りが生じた行を特定する直す箇所を途中式で説明できる
後半に未着手が多い時間を区切り、取り組む順番を試す決めた時間内の着手状況を記録できる
一度書いた正しい答えを消して誤答に直している変更前に根拠を確かめる手順を決める残す・直す理由を説明できる
説明後も類題を始められないヒントを減らし、時間を空けて解き直す後日の類題で最初の手順を選べる

相談先には、最初に止まった箇所をどう観察し、その後の授業で何を見直すかを尋ねてください。

塾への相談時に持参したいもの

返却答案と元の問題用紙

白紙、途中式、書き直し、未着手箇所を照合します。

テスト範囲表

対象単元と学校教材を伝えます。

学校ワークや指定教材

家庭で取り組んだ問題と答案を比べます。

該当単元のノート

授業中とテスト時の解き方を見比べます。

過去の返却答案1回分

同じ特徴が前回から続いているかを見比べるために、手元にあれば持参します。

「分からない」の中身を、問題を見ながら伝える

例えば数学の文章題なら、「計算が苦手です」とだけ伝えるより、「式を示されれば計算できるけれど、文章から式をつくるところで止まります」と伝えるほうが、見てもらいたい場面が明確になります。英語なら「単語の意味は言えるけれど、並べ替えになると語順で迷います」といった伝え方です。

どこで困ったかを子どもが言葉にできないときは、「この問題を、先生と一緒にもう一度見てもらおうか」と提案するだけでも構いません。保護者が教科内容を理解し、原因を特定してから相談する必要はありません。問題用紙と答案をそのまま持参し、本人の説明も聞きながら確かめてもらいましょう。

個別指導と集団授業、どちらが合っている?

個別指導は一人の解く過程を観察しやすく、集団授業は一定の進度や授業のリズムが学習を始めるきっかけになりやすい形式です。目安として、表1の「最初の一手が白紙」「説明後も類題を始められない」が目立つなら、解く過程を講師が横で見られる個別指導や少人数指導のほうが頼みやすいことが多いです。「後半に未着手が多い」「出だしは正しいが途中で誤る」が中心なら、演習量と時間配分の練習を確保しやすい集団授業でも対応できる場合があります。

自立学習型、映像授業、オンライン個別も、「止まった箇所を誰がいつ見るか」という同じ問いで比べられます。個別指導は1コマあたりの費用が高くなりやすく、講師が大学生中心のこともあるため、担当の固定や交代の条件も聞いておきましょう。形式名だけで決めず、予定する教室・コース・曜日の通常授業で比べます。

表2 個別指導と集団授業で通常授業の条件を比べる

比較する点個別指導で聞くこと集団授業で聞くこと見せてもらう資料・情報
つまずきの観察解く過程をどこまで見てもらえるか止まったとき、誰がいつ声をかけるか通常授業の時間割と1コマの流れ
質問機会授業内外の質問方法と対応者授業中・授業後の質問方法と条件質問対応の時間帯と回数の上限
解き直し誰が、いつ再挑戦を見るか誤答をどう拾い、解き直させるか解き直しの記録例、面談記録の書式
宿題・テスト対策量の調整、学校教材、未完了時の対応共通宿題、学校別範囲への対応宿題の想定時間と未提出時の扱い
通常授業と体験授業の一致担当者、人数構成、教材が同じかクラス人数、担当者、進度が同じか予定コースの募集要項・契約書

通常授業の条件は書面でもらう

講師配置、クラス人数、質問対応、振替、追加支援、費用は、教室・コース・曜日・定員・契約によって異なります。口頭の説明だけで判断せず、予定するコースと契約期間の条件を書面で取り寄せておきましょう。

体験授業では、何を見ればよい?

体験授業で説明前後の解き方と自力での着手を確認する流れ

体験では、説明を理解したかだけでなく、関連問題を自分で始められるかを見ます。

体験授業で見るポイントは2つです。講師が説明の前に、子どもが試したことや止まった箇所を聞いてくれるか。説明の後に、関連問題を自力で始める時間を取ってくれるか。子どもが感じたことと、保護者が聞いておく通常授業の条件は、分けて記録しましょう。

子どもが授業中に見ておくこと

  • 先生は説明の前に、自分が試したことを聞いてくれたか
  • 分からないときに質問できたか
  • 説明後、関連問題を自力で始められたか
    正解だけでなく、最初の手順を選べたかを見ます。
  • 再び止まったとき、次にすることが分かったか
  • 授業の速さと課題量を続けられそうか

保護者が面談で聞くこと

  • 通常授業の担当者、人数構成、授業時間は体験時と同じか
  • 質問、訂正、時間を空けた解き直しを誰が見るか
  • 宿題やテスト対策は予定コースに含まれるか
  • 欠席時の振替や補完に条件・追加費用があるか
  • 口頭説明の内容が書面にも示されているか

授業後は「どの問題を自分で始められた?」「どこでヒントが必要だった?」と尋ねます。1問の結果だけで相性を決めず、通常授業の条件は前章の表2に沿って整理しておきます。

宿題が増えても、学校や部活動と両立できる?

通塾、宿題、解き直し、テスト範囲学習を合計して週間負担を考える図

宿題量だけでなく、移動や解き直し、学校のテスト対策を含めて続けられる負担かを見積もります。

宿題は量だけでなく、着手、誤りの発見、訂正、時間を空けた再挑戦までの流れで比べます。宿題を「計画→取り組み中の見直し→終わった後の振り返り」で見る考え方は、EEFのメタ認知と自己調整学習に関する解説でも、学習を支える方法として取り上げられています。

週間負担を時間で試算する

1週間の学習負担 = 通塾・移動時間 + 宿題時間 + 訂正・解き直し時間 + 学校のテスト範囲学習時間

例えば、週2回・各90分の授業に片道20分かけて通う場合、授業と移動だけで週4時間20分になります。宿題と解き直しに1回あたり30〜60分かかるなら、合計は週5時間20分〜6時間20分ほど。テスト前は、ここに学校の範囲学習が加わります。

通常週と、部活動や学校行事が重なる週の両方で計算します。各塾には、宿題の想定時間、未完了時の対応、訂正を誰が見るか、学校のテスト範囲をいつ計画に入れるかを尋ねます。確保できる時間を超えるなら、宿題量、通塾回数、曜日、科目数を調整できるか相談しましょう。

予定表には、塾で勉強する時間だけでなく、夕食や入浴、休む時間も入れてみてください。部活動が遅くなる日に難しい宿題をまとめて置く計画なら、別の日に分けられるかを相談します。「毎日できるはず」より、普段の一週間に置いて無理がないかを見ましょう。

宿題に予定以上の時間がかかったときは、どの問題で止まったかを記録して講師へ伝えると、量を減らすのか、説明が必要なのか、順番を変えるのかを相談できます。

授業料以外に、どんな費用と負担がかかる?

候補ごとに「次の定期テストまで」または「1年間」など、同じ比較期間を決めます。実額は、予定する教室・コースの公式料金ページ、見積書、契約書で押さえてください。

月額授業料だけで比較しない

入塾時、継続、年次・定期、条件付き・任意の費用を分け、比較期間内の総額を出します。

表3 比較期間の総額に含める費用層

費用層同一期間の総額に含めるもの見積書・契約書で見ること
入塾時入塾金、登録料、初回教材、初回テストなど必須か、いつ請求されるか
継続授業料、設備費、管理費、通常教材費など月額表示に何が含まれ、何を単位に課金されるか
年次・定期年会費、定期テスト、学期教材、予定講習など比較期間中に何がいつ発生するか
条件付き・任意季節講習、追加授業、特別対策、交通費など任意か、利用条件と追加料金はいくらか

同一期間の総額 = 入塾時費用 + 比較期間中の継続費用 + 期間内の年次・定期費用 + 想定する条件付き・任意費用

参考までに、文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」では、公立中学校の学習塾費は年間平均で約23万円でした(塾に通っていない生徒を含む平均。支出があった家庭に限ると約35万円)。学年が上がるほど多くなる傾向もあり、平均は目安にとどめましょう。

費用に加え、片道の移動時間、帰宅時刻、欠席時の対応、休会、解約、コース変更も聞いておきます。

教室に通う学習塾で、契約期間が2か月を超え、入塾金や教材費を含む総額が5万円を超える場合は、特定商取引法の「特定継続的役務提供」にあたります。法定の契約書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができ、その後の中途解約でも、塾が請求できる額には上限があります(授業開始前は1万1千円、開始後は受講済み分の対価に加えて2万円か1か月分の授業料相当額のいずれか低い額)。一方、1か月ごとに更新する月謝制は原則として対象外です。ただし、教材購入などで実質的に長く拘束される場合は対象になることがあります。自分の契約がどちらにあたるかは、消費者庁の特定商取引法ガイド、同Q&Aと契約書を照らし合わせてください。

候補がいくつもあるとき、何を優先して選ぶ?

返却答案から、譲れない支援を2〜3個選びます。ここまでで聞き取った通常授業の条件を、候補ごとに同じ基準で並べます。

複数の塾を同じ基準で判断する

  • 通塾、宿題、訂正、学校学習を含む週間負担を続けられるか
  • 同じ期間の費用総額と条件付き費用が出そろったか
  • 子どもが質問のしやすさ、授業速度、関連問題、負担を具体的に話せたか

必要な支援と主要条件がそろった候補は「有力」、資料や回答を待つ候補は「保留」、譲れない支援を受けられない候補は「除外」とします。

子どもが塾に乗り気でないときは、どう話せばよい?

保護者がよいと感じた教室でも、本人が通う姿を想像できないことがあります。「勉強したくない」と一つにまとめず、授業についていけるか、知らない先生に質問できるかなど、何が気になっているのかを聞いてみましょう。親の前で話しにくそうなら、面談で本人だけの時間をつくれるか塾に相談する方法もあります。

体験後は「楽しかった?」だけで終えず、「質問したかったのに聞けなかった場面はあった?」「次もここなら通えそう?」と、経験したことから話を始めます。本人の感想と、保護者が確かめた費用や通塾条件は、どちらも選ぶ材料です。意見が違うときは、確かめたいことを一つ選んで教室に聞いてみてください。

体験を申し込んだからといって、その場で入塾まで決める必要はありません。検討できる期間や返答の期限は教室に尋ね、分からない条件を残したまま決めないようにしましょう。子どもが困っている場面と受けられる支援が合うかを、一緒に確かめましょう。

入塾したあと、点数以外に何を確かめればよい?

入塾する時点で、合意した支援が通常授業で行われているか、生活の中で続けられているかを見直す日を決めておきます。例えば、受講4〜8回後(週2回なら1か月前後)と、次の定期テストの答案が返ってきた直後の2回です。

最初の見直しで記録する5項目

見直し日と連絡方法

日付と、面談・電話などの方法を決めます。

参加者

子ども、保護者、塾の担当者など、話し合う人を決めます。

持参資料

宿題、訂正、時間を空けた解き直し、塾からの連絡、停止箇所のメモを用意します。

点数以外に見る指標

自力での着手、途中式、質問、訂正、類題での方法選択を見ます。

調整内容と再検討条件

宿題量、授業内容、質問方法、曜日を調整する条件と、講師・コース・指導形式を再検討する条件を決めます。

見直しでは、譲れない支援の実施状況、訂正や質問への取り組み、週間負担を資料とともに振り返り、「継続」「調整」「再検討」を選びます。合意した支援を受けられない、または負担が続けにくい場合は、予定日を待たずに相談しましょう。